健康であることのありがたさ
先日、昨年の全国高校サッカー選手権決勝での盛岡商業対作陽を見た。この前の試合、雨の中の準決勝で盛岡商業は千葉県代表の八千代高校と対戦。
このときのメンバーでプロに行ったのは盛商の林、八千代は山崎亮平(千葉・FC千葉なのはな出身、現ジュビロ磐田)、米倉恒貴(千葉・FC千葉なのはな出身、現ジェフユナイテッド千葉)。山崎、米倉は2年目ながら公式戦出場を果たしている。浦和は層が厚いといわれるので単純比較してはいけないという声もありそうだが、磐田、千葉にしても山崎や米倉よりも実績も経歴もある選手が居る中で彼らはプロ公式戦デビューを果たした。
そして決勝戦。後半開始11分に作陽が得点を決めた。この得点はサイドバックの桑元が決めたが起点となったのは作陽のエース村井匠(奈良・高田FC出身)だった。二人に囲まれるも、足裏を使ってのターンから素早く右足を振りぬいた。ボールはポストに当たる。このとき自分はメインスタンドのロイヤルボックス付近で観戦していた(盛岡商業が勝利し表彰されると信じて)のだが、そこまでボールがポストに当たる音が聞こえてくるくらい強烈なシュートだった。
その村井は正直、決勝戦の中で一番力がある選手だったと思う。体躯も高校生とは思えなかったし、落ち着き払ったその様は盛岡商業を応援する身としては脅威だった。
痛々しいサポーターを付けながらも後半から登場した村井を見たときは
「だ、だめだ…」
とさえ思った。現在は流通経済大学の成田、浦和レッズの林もそれなりの貫禄を身につけたが、このときは村井だけが次元が違う選手であることが一発で分かった。もし村井が完調だったら…あまり考えたくない。
そんな村井が気になった。彼は進学だったはず。
調べてみると関西学院大学に進んでいた。そして2007年度の関西学生リーグ春季で公式戦デビューを果たし、関西学生選手権で1ゴールを決めたゲームを最後に出場選手の中から村井の名前は見つけ出せなかった。
病気になったのだそうだ。。
「IgA慢性腎臓病」1年間の入院と出術。この病気の関係で腎臓とは一見関係のなさそうな扁桃腺も取った。それでも彼はつい先ごろ10ヵ月半のブランクを経て復帰した。
しかしこの「IgA慢性腎臓病」という病気は治らないのだそうだ。ただひたすら重くなるだけ。そしていつかサッカーができなくなる…。
おそらく…というか99%の確率でJリーガー…というかプロのサッカー選手としての村井匠は見られない。
そういえば昔、トルシエ・ジャパンにも選出されたことのある望月重良は、大腿骨頭壊死症で引退をした。
そして今年のJオフシーズン、盛岡商業→早稲田大と進み、岩手サッカーファンの期待も大きかった山本脩斗。07年10月にジュビロ磐田に内定し、残すは本契約のみとなったていたが直前のメディカルチェックで「原発性左鎖骨下静脈血栓症」であることが判明。結果、当面選手契約はせず、2月1日付でジュビロとの業務委託契約を締結し治療に専念させ、完治後に正式に選手契約を締結することで合意した…つまりは今はジュビロ磐田の社員として契約、治療に専念し完治後に選手契約を締結するということ。
こういう事を考えると、何かを当たり前の様にやっていることのありがたみが良くわかる。そして、何よりも健康であることのありがたみが良くわかる。
ここではサッカー選手の話をしたが、サッカー選手スポーツ選手に限らず健康が何よりだなぁと。
山本脩斗も早く良くなってほしいし、何より村井匠が少しでも長くサッカーを続けられたらと思う。
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